「浴室乾燥機はあるけれど、電気代がちょっと気になる…」
「乾くまで思ったより時間がかかるし、除湿機のほうが楽なのかな」
「でも、除湿機を買い足して、本当に楽になるのかしら」
電気代のこと、乾きやすさのこと、使い勝手のこと。どれも気になって、なかなか決められない方も多いと思います。
この記事では、除湿機と浴室乾燥機の違いを、乾きやすさ・電気代・手間の3つから比べていきます。
除湿機の方式ごとの特徴や、両方をうまく使う方法もまとめました。
読み終えるころには、「私の場合はこっちかな」という答えが、少し見えてきたらうれしいです。
除湿機と浴室乾燥機 あなたはどっち派?

除湿機と浴室乾燥機の違いを、ざっくり表にしてみました。
| 比べるポイント | 除湿機 | 浴室乾燥機 |
|---|---|---|
| 乾燥にかかる時間 | 部屋の広さ・室温・洗濯物の量で変わる | 機種や運転モード、洗濯物の量などで変わる |
| 電気代 | 消費電力が少なめの方式もある | ヒーターを使うため、高くなりがち(電気式の場合) |
| 使う場所 | 部屋・脱衣所など | 浴室 |
| 日々の手間 | 置き場所の確保・タンクの水捨て・フィルターのお手入れ | フィルターの掃除・乾燥中は浴室が使えない |
| 向いている使い方 | 電気代を気にしながら乾かしたい・部屋の湿気対策もしたい | 洗濯物を浴室で乾かしたい |
上記は一般的な特徴の比較です。
乾燥時間や電気代は製品や使用環境によって異なります。
電気代が気になるなら除湿機
電気代を少しでもおさえたいなら、除湿機、なかでもコンプレッサー式が候補になります。
ヒーターで温風を出す浴室乾燥機にくらべて、消費電力が少なめのものが多いからです。
電気代は、「消費電力(kW)×使った時間×電気の単価」で、おおよその金額を出せます。
単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問 Q&A」にある目安単価、1kWhあたり31円で計算してみます。
まずは浴室乾燥機です。電気式の浴室乾燥機は、衣類乾燥で1,200W前後のものが多いそうです。ここでは電気式を前提にした目安として計算します。
- 浴室乾燥機(1,200W):1時間で約37円、3時間で約112円
次に除湿機です。コンプレッサー式の除湿機は、衣類乾燥で200〜400W程度のものがあります。仮に300Wの除湿機で計算すると、こうなります。
- 除湿機(300W):1時間で約9円、3時間で約28円、6時間で約56円
たとえば除湿機が、浴室乾燥機の2倍の時間かかったとしても、6時間で約56円。
浴室乾燥機を3時間使った約112円とくらべると、計算上は除湿機のほうが電気代は低くなります。
これはあくまで目安の計算です。同じ量の洗濯物が、同じように乾くとは限りません。実際の電気代は、機種や運転モード、洗濯物の量、お部屋の状態で変わってきます。
それから、除湿機にはいくつかの方式があります。方式によって消費電力も、得意な季節も違うんです。
梅雨から夏、消費電力をおさえながら乾かしたい
梅雨から夏にかけて使うなら、コンプレッサー式が向いています。
コンプレッサー式は、空気を冷やして、湿気を水に変えるしくみです。ヒーターを使わないので、消費電力が少なめ。運転中に室温が上がりにくいのもうれしいところです。
気温が高い季節に力を発揮しやすいので、じめじめした梅雨や、蒸し暑い夏の洗濯物にはぴったりです。
ただ、室温が低いと除湿する力が落ちてしまいます。寒い季節や、冷えやすい場所で使うことが多いなら、ほかの方式もあわせて見てみてください。
冬の部屋干しでコンプレッサー式を使いたいときは、こちらの記事も参考にしてください。
→ 冬の部屋干しで除湿機を使うけどコンプレッサー式はどうなの?冬の除湿機選びのポイントまとめ
冬や寒い脱衣所でも使いたい
冬や、ひんやりした脱衣所で使いたいなら、デシカント式が向いています。
デシカント式は、乾燥剤で湿気を吸いとり、ヒーターで水分を放出させて回収するしくみです。室温が低くても除湿する力が落ちにくいので、冬や寒い場所でも使いやすいのが特徴です。
ただ、ヒーターを使うぶん、消費電力は大きくなりやすいです。運転中に室温も上がりやすいので、暑い季節に使うと、お部屋がむっとすることもあるかもしれません。
本体は、軽くてコンパクトなものが多い傾向があります。置き場所にあまり余裕がないお家でも、検討しやすいタイプです。
「洗濯物が乾きにくいのは、むしろ冬のほう」と感じている方は、デシカント式をチェックしてみてください。
↓首振りの風で洗濯物を乾かせる
デシカント式はこちら
1年を通して使いたいなら
季節を問わず、1年じゅう使いたいなら、ハイブリッド式という方法もあります。
ハイブリッド式は、コンプレッサー式とデシカント式を組み合わせた方式です。気温の影響を受けにくいので、夏も冬も使いやすいのが魅力。季節ごとに、どの方式がいいか悩まなくていいのは気楽です。
本体の価格やサイズは、製品によってかなり違います。気になる製品があったら、置きたい場所に収まるかどうかも、あわせて確かめておくと安心です。
「梅雨も冬も、1台でまかないたい」という方は、ハイブリッド式を見てみてください。
↓冬も夏も1台で洗濯物を乾かせる
ハイブリッド式はこちら
部屋の湿気がどうしても気になるなら浴室乾燥機
浴室乾燥機は、洗濯物を浴室に干して、温風などで乾かす方法です。洗濯物を浴室の中で乾かせるので、部屋に干す場所をつくらなくていいのが特徴です。
乾燥にかかる時間は、機種や運転モード、洗濯物の量、脱水の具合などによって変わります。3時間ほど運転することもあります。
私は以前、洗濯物を部屋干ししていて、部屋全体の湿気にも悩んでいました。部屋のあちこちに「湿気取りボックス」のような置き型の除湿剤を置いて、引き出しやクローゼットの中にも入れていたんです。湿気取りは、シーズンごとに買い替える費用がかかりますし、交換するのもひと手間でした。
浴室乾燥機を使えるようになってからは、部屋の湿気に悩むストレスが減りました。電気代は少し気になります。それでも、ストレスが減ったことのほうが、私にとっては大きな変化でした。
これは私の場合のお話です。どのお家にも同じように当てはまるとは限りません。
それに、部屋の湿気対策なら、除湿機も役に立ってくれます。
除湿機は室内の湿気を取りのぞくものなので、部屋干しのときはもちろん、浴室や押し入れの湿気対策にも使えるんですよ。「部屋の湿気が気になるから、浴室乾燥機しかない」というわけではないので、どちらの方法も比べてみてくださいね。
除湿機のお手入れが負担か、浴室が使えない時間帯があることが負担か
どちらを選ぶにしても、毎日使うものですから、手間のことも気になりますよね。ここでは、それぞれの手間を並べてみます。
まずは除湿機です。
- 置き場所が必要です
- タンクにたまった水を捨てる手間があります。タンクが満水になると、運転が止まります。連続排水ができる製品もあります
- フィルターのお手入れも必要です
- 運転音が気になることもあります。音をおさえるモードがついた製品もあります
- 製品によっては、運転中に熱が出て、室温が上がることがあります
次は浴室乾燥機です。
- 乾燥しているあいだは、シャワーを浴びたり、お風呂に入ったりできません
- ご家族がいるお家で、昼間に浴室乾燥機を使ったとします。平日などは特に、夕方から夜くらいまでに乾かし終えて、洗濯物を取り込まないといけません。そうしないと、仕事や学校から帰ってきた家族がお風呂に入れなくなってしまいます
- フィルターの掃除も、定期的に必要になります
こうして並べてみると、手間の中身がまったく違うのがわかります。
除湿機は、「水を捨てる」「お手入れする」といった、こまごました作業が増えるタイプの手間です。浴室乾燥機は、「お風呂を使う時間までに終わらせる」という、時間のやりくりに気をつかうタイプの手間です。
どちらが楽に感じるかは、暮らし方によって変わってきます。こまめな作業が苦にならない方もいれば、時間を気にするほうがしんどい方もいるでしょう。
ご自分やご家族の毎日を思い浮かべながら、「どっちの手間なら続けられそうか」を考えてみてください。
除湿機・浴室乾燥機を両方うまく使う
浴室乾燥機がすでにあるお家なら、除湿機と組み合わせて使う方法もあります。ここでは、両方をうまく使うときのポイントをまとめますね。
脱衣所に除湿機を置いて、浴室に向けて使う
浴室に干した洗濯物を、除湿機で乾かしたいときのお話です。
除湿機は、浴室の中には置かないでください。脱衣所(浴室の入口)に置いて、浴室のほうに向けて使います。
使うときは、浴室の窓を閉めて、換気をしない状態にすると効果的です。浴槽に残り湯があるときは、ふたをしておきましょう。
それから、必ず取扱説明書で、設置場所と使用条件を確認してください。浴室内で使わないことはもちろん、製品ごとに決められた使い方を守ることが大切です。
洗濯物は、間隔をあけて干したり、風を当てたりすると乾きやすくなります。除湿機だけでなく、風の力もうまく使えると心強いです。
サーキュレーターとの組み合わせが気になる方は、こちらの記事が参考になるかもしれません。
→ 除湿機とサーキュレーターはどっちがいい?部屋干しの量・乾きにくさで選ぶ目安と併用方法
浴室乾燥機と除湿機を使い分ける
両方あるなら、「浴室乾燥機を短い時間だけ使って、残りを除湿機で乾かす」という分け方もあります。
これはメーカーが案内している使い方ではなく、こんな組み合わせ方もある、というひとつのアイデアです。この方法なら必ず節約になる、とは言い切れません。
乾き具合や電気代は、機種や洗濯物の量、お部屋の状態で変わってきます。試してみるなら、ご自宅の機器の取扱説明書をよく確認したうえで、様子を見ながら取り入れてみてくださいね。
除湿機と浴室乾燥機、どっちを選ぶかのまとめ
最後に、3つのポイントをふり返っておきますね。
- 電気代が気になるなら、除湿機。なかでもコンプレッサー式は、消費電力が少なめです。冬や寒い場所ならデシカント式、1年じゅう使いたいならハイブリッド式も候補になります
- 部屋の湿気がどうしても気になるなら、浴室乾燥機。洗濯物を浴室で乾かせます。ただ、除湿機も部屋や押し入れの湿気対策に使えます
- 手間については、除湿機は水捨てやお手入れ、浴室乾燥機は浴室が使えない時間のやりくり。どちらが負担に感じるかは、暮らし方しだいです
迷ったときは、「いちばん困っているのは何か」を考えてみてください。電気代がいちばん気になるのか、部屋の湿気なのか、それとも毎日の手間なのか。いちばん困っていることから選ぶと、「これでよかった」と思える1台に近づけると思います。
浴室乾燥機がないお家なら、まずは除湿機から始めてみるのがいいと思います。
それから、どちらか一方に決めなくても大丈夫です。浴室乾燥機があるお家なら、除湿機と組み合わせて使う方法もありますよ。
洗濯物が乾く時間が、少しでも気楽なものになりますように。
ほかの暮らし道具の選び方も、別の記事でまとめています。
→ 暮らし道具を「しっくり」選ぶための、小さな視点

